area guideエリアガイド
吉野エリア
奈良県のほぼ中央から南東部に位置する吉野エリア。 奈良県の政治経済の中心である大和盆地の南に横たわる龍門山系をひと越えすれば、そこには大台ヶ原に源を発し滔々と流れる吉野川、さらにその南には重畳たる吉野大峯の山々がそびえ立ちます。そのような自然豊かな吉野は、春は桜、秋は紅葉と四季折々の魅力があり、大和盆地に都が置かれた太古の昔から現代に至るまで、日本人の心を強く魅了してまいりました。
山々に囲まれた世界遺産の地
吉野エリアは、吉野町にある古から桜の名所と知られている吉野山、上北山村のユネスコパークにしていされる日本を代表する原生林である大台ケ原、下北山村にあり、大峰山系随一の眺望の日本百名山にも指定されている釈迦ヶ岳などの山々に囲まれている大自然溢れる地域です。
また、世界文化遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は、吉野郡吉野町・黒滝村・天川村・野迫川村・十津川村・下北山村・上北山村・ 川上村とまたがり、霊場「吉野大峯」そして参詣道「大峯奥駈道」は、高野山・熊野三山などと共にユネスコ世界文化遺産に登録されています。日本では12番目、道としての登録は世界でスペインとフランスを結ぶ「巡礼の道」とここだけです。
そして、下市町にある、奈良三大梅林のひとつに数えられる「広橋梅林」約25ヘクタールにわたって約5,000本の梅が植栽されています。天川村のみたらい渓谷は、エメラルドグリーンに輝く神秘的な淵で、大小様々な滝と巨岩を縫い底まで透けて見える清流が流れるみたらい渓谷には、川沿いに遊歩道が整備され、つり橋からは滝を上から眺めることもでき、まさに絶景。新緑がきらきら輝く春、水しぶきに川サツキが美しい夏、まさに天から降ってくるように山頂から色付き全山紅葉の錦秋、山水画の冬と、四季折々の景観は、近畿地方随一の美しさとたたえられています。
川上村の「御船の滝」は、高さ約50mの崖から勢いよく落ちる「御船の滝」は、数ある川上村の滝の中でも人気を集めています。下から見上げると大迫力!絶好の写真撮影スポットです。冬は流れる水が凍り、“氷瀑”と化します。その姿は文殊菩薩を現すとも言われ、知恵を授ける滝と伝えられます毎年1月の後半から2月の初旬には“氷瀑“の期待がふくらみます。周辺施設には、ホテル杉の湯や入之波温泉山鳩湯があり、滝を訪れた際には、日帰り温泉をあわせて楽しむこともオススメです。
こういった大自然の山々の中に世界遺産があり、自然あふれる観光名所があるのが、こちらの吉野エリアとなります。
広橋梅林
広橋梅林は月ヶ瀬、賀名生とならぶ奈良県三大梅林の一つとして知られています。広橋峠の北側斜面、約25ヘクタールにわたって約5,000本の梅が植栽されており、2月末から3月下旬が見頃です。
大峯奥駈道
平成16年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、ここ霊場「吉野大峯」そして参詣道「大峯奥駈道」は、高野山・熊野三山などと共にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
御船の滝
高さ約50m、2段になって水が勢いよく流れ落ちます。
冬季の冷え込みによっては、見事な氷瀑になることも。その姿は文殊菩薩を現すともいわれ、知恵を授ける滝として伝えられています。
日本最古の寺社仏閣と修験道の地
下市町の丹生川のほとりに建つ日本最古の水神を祀る丹生川上神社下社をはじめ、数多くの寺社仏閣が古い時代からあり、修験道との関わりも深いです。
天川村の龍泉寺は、およそ1300年前役行者によって草創され、修験道の根本道場として信者、登山者が訪れる霊場で、役行者が岩場の中から湧き出る泉を見つけ、八大龍王尊をお祀りし水行をしたのが、大峯山龍泉寺の始まりとして伝えられています。
大淀町の蔵王権現堂(泉徳寺)は、泉徳寺東側の山上にあり、今木地区の蔵王権現堂(泉徳寺) を中心とした一帯は、中世から近世にかけての修験道の歴史と、民間信仰のかたちを残している貴重な場所です。
黒滝村の鳳閣寺は、百貝岳の中腹に立つ鳳閣寺は役行者が678年に国家安泰を祈願する修験道場として開山し、理源大師聖宝が建立したとされ、お寺から少し離れたところにある理源大師石の廟塔は、高さ2.4メートルの堂々とした姿で国の重要文化財となっています。展望台からは晴れていれば、あべのハルカスまで見渡すことができ、黒滝の大自然を身近に感じることができるパワースポットです。
東吉野村の宝蔵寺(奈良県東吉野村)は、シダレザクラが有名で、能村登四郎が「霊地にて天降るしだれざくらかな」とよんだ句碑がある。 木津での、天誅組義士の菩提寺となっています。
川上村の、金剛寺は、修験道から始まったお寺との言い伝えがあり、山号を「妹背山」と呼ぶのは、その辺の事情を語っているような気がします。寺の名前は、後醍醐天皇の命名であるという言い伝えもある古刹(こさつ=古いお寺のこと)です。
この寺は、別名「那迦寺(なかでら)」「大峰山上奥之院」とも呼び、東部の皆さんは「なか寺」と親しんで来たお寺です。寺伝では、奈良時代「役の行者」の創建となっています。堂の階段を登った所を「向拝(ごはい)」と呼び、仏殿に向かいお拝をする場所です。なお、仏像等の拝観は平常無理ですが、本堂はいつでも拝観できます。
上北山村の瀧川寺は、後南朝のヒーロー北山の宮(後亀山天皇玄孫)の墓があつお寺です。
下北山村の池神社は、下北山村の8地区(大字)の総氏神をまつる「池神社」の創建は今から1300年ほど前になり、今では神社のご神体とされる「明神池」が荒れ狂い、村人たちが困っていると、修験道の開祖・役行者が通りがかり、三日三晩祈祷して水神を鎮め、社を立てるよう命じたと言われています。主祭神は「市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)」で、古来より、村の人々はもちろん、大峯奥駈道を辿る修験者たちの信仰によって守られ、今なお村民同士のつながりや人々の心の拠り所として存在しています。
吉野町は、修験道の最大・最高の霊場は、大峯山山上ヶ岳であり、その山下にあたる吉野山です。吉野修験のみならず、全国の修験者・山伏が、吉野大峯で修行することに憧れられています。
吉野山とは、その北側を流れる吉野川(紀ノ川の上流)の柳の渡から青根ヶ峰に至るおよそ9kmの間を吉野山と呼びます。その吉野山を含んで、柳の渡しから山上ヶ岳頂上のすぐ南にある化粧の宿(けわいのしゅく)までの間、およそ25kmの間を金峯山(きんぷせん)と呼びます。さらに、その金峯山を含んで、柳の渡しから熊野本宮大社が鎮座する音無川に至る一連の山々の総称を大峯山と呼ぶのです。その大峯山、つまり国土地理院の地図では大峰山脈と標記される一体が、吉野修験の霊場であり、修行の道場といえます。
このように吉野エリアは、修験道と深く関わりのある、寺社仏閣が昔からあり修験道の発祥の地ともいえるでしょう。こうした吉野エリアで悠久の歴史と修験道を、ぜひ、体験してください。
丹生川上神社下社
丹生川上神社下社(にうかわかみじんじゃしもしゃ)は、奈良県吉野郡下市町長谷(ながたに)にある神社です。飛鳥時代に天武天皇によって675年に創建された社。雨乞いの神、日本最古の水神を祀る神社として有名です。神社建築上の特長としては、丹生山山頂に鎮まる本殿まで続く木製七十五段の階(きざはし)が見る者を魅了します
大峯山龍泉寺
大峯山の登山口洞川にある大峯山龍泉寺(おおみねさんりゅうせんじ)は、真言宗修験(当山派)総本山醍醐寺の大本山であり、大峯山寺の護持院でもあります。本堂前には不思議な丸い石「なで石」があり、かわいいと言ってなでると軽く持ち上げられ、憎いと言って叩いたりすると重くなるとか、願いが叶うときは軽く、叶わないときは重いとも云われています。紅葉をはじめ、四季折々の美しい姿が見られます。
宝蔵寺 しだれ桜
豊臣秀吉が1598年醍醐寺で開いた花見に、宝蔵寺(ほうぞうじ)より桜が取り寄せられたといわれており、秀吉が眺めた桜と関係のある桜がこの地に咲き続けています。
推定樹齢430年エドヒガンの品種で、樹高約10m、奔放な滝の流れの如く四方に伸びる枝は東西、南北とも約10mで完璧な一枚の絵かと思うぐらい見事な樹姿を見ることが出来ます。
大自然溢れる最高のロケーションの天然温泉
吉野エリアには、大自然に囲まれた、最高のロケーションの中の天然温泉があります。
桜の名所として有名な吉野山。温泉地としても歴史がある吉野の隠し湯には、明治浪漫の香り漂います。多くの文人、修験信徒に愛されてきました。
東吉野村の「やはた温泉」は四郷川の上流、美しい渓流沿いの自然豊かなところにあります。日常とは離れた静かで気持ちのよい温泉につかりながら、美しい景色を眺めれば、心身共にリラックスします。
川上村の「入之波温泉 山鳩湯」は、奥吉野の源泉かけ流しの名湯です。吉野川の源流近く、大迫ダムを越えた湖畔に立ちます。
くみ上げたお湯に加温・加水などの手を加えない『源泉かけ流し』、湯泉本来の泉質をお楽しみ頂けます。毎分500リットルもの量で自噴する温泉は、時間が経つにつれ無色透明から黄金色に変化します。
泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉(含炭酸重曹泉)、鉄分やカルシウムが豊富です。湯の花が浴槽を陶器のように囲う重厚感は格別です。重曹の成分が古い角質を軟化させ、すべすべにしてくれる作用があり『美肌の湯』と呼ばれます。
上北山村の「上北山温泉 薬師湯」肌がきれいになり美人になると評判のアルカリ性単純温泉。 石の湯、木の湯の二種類の内湯、川のせせらぎ、満天の星空に包まれて、のんびり寛げる岩造りの露天風呂がございます。 日帰り入浴もでも、お楽しみいただけます。至福の時間を五感でお楽しみください。
四方を山々に囲まれている下北山村には、日帰り温泉としても、人気の高いきなりの湯があります。肌に優しい美人の湯として知られ、 入浴後には肌がつるつる・すべすべとなり、 特に女性の方に高い評価を頂いております。
また、きなりの湯に隣接する「きなり館」には 囲炉裏の雰囲気を生かした食事処があり、 食事や休憩場所として利用することができます。
都会の喧噪から離れ、大自然を満喫できます。
天川村には、霊峰に抱かれた名水と修験の里・洞川温泉街がございます。
洞川(どろがわ)温泉郷は大峯山から発し熊野川の源流ともなっている山上川のほとり、標高約820m余りの高地に位置する山里で、その冷涼な気候から関西の軽井沢とも呼ばれるところです(洞川の気候・天気)。どことなくなつかしく、昭和の時代にタイムスリップした雰囲気を漂わせるまちなみには、旅館・民宿が20数軒、そのほかに土産物店や陀羅尼助丸を製造販売する店13軒や各種の商店が軒を連ねています。
このように吉野エリアには、各村に個性豊かな温泉があります。こういった温泉街を楽しめるのも、吉野エリアの特徴です。人里離れたこの場所で自然の息吹に耳を傾けながら、
趣き深い湯殿でしっとりと癒しの秘湯をぜひお楽しみください。
下北山村 きなりの湯
四方を山々に囲まれている下北山村には、 日帰り温泉として人気の高い下北山温泉「きなりの湯」があります。
肌に優しい美人の湯として知られ、 入浴後には肌がつるつる・すべすべとなり、 特に女性の方に高い評価をいただいてます。川上村 入之波温泉 山鳩湯
ハトの谷を150mまでボーリングしたことによって源泉を掘り当て、神経痛などによくきく全国でも珍しい炭酸泉が湧き出てきました。総杉丸太造りの大浴場があり、外には巨大なケヤキで作った丸太風呂があり自然の渓谷が一望でき、大パノラマをお楽しみいただけます。
天川村 洞川温泉郷
洞川温泉街は、なつかしい雰囲気の漂う街で、役行者の高弟「後鬼」の子孫の里とも伝えられています。洞川の街並みが一望できる面不動鍾乳洞や谷を渡る風が心地よいかりがね橋、清流に入っての川遊びが楽しいエコ・ミュージアム広場、どれも洞川温泉のよさを満喫いただけます。